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コロメガネの手帳

日常という重箱のスミをイラストと文章でつっつくブログ。文房具マニアにつきそっち系のネタも多めです。

ポスト・イットの秘密。

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2015/9/13

先週の水曜日、雨がどざどざと降る中で開催された「ざ・3Mセミナー」に参加してきた。

このセミナーは、スリーエムジャパンが自社の製品のことをよりよく知ってもらおうと一般ユーザー向けに開催しているファンサービス的なイベント。毎回テーマがあるんだけど、今回は「ポスト・イットノート」ということで、これは是非行きたい!と申し込み、運よく抽選に当たったのでうきうきと出かけていったというわけ。

イベント全体の流れはいろんな人がTwitterに書いたり、ブログにまとめたりしてくれているので省く。その代わりと言ってはなんだが、実は私はかねてからポスト・イットにいくつか疑問を抱いており、今回はそれに答えてもらう絶好の機会となったので、その謎を中心に紹介したい。

Q. どうしてポスト・イットは貼ってはがせるの?
A. ノリがツブツブになっているからです。
ノリが球状にツブツブしているので、紙と接する面が点になり、貼ってはがせるちょうどいい粘着力を実現しているとのこと。なるほど。

Q. どうしてノリが台紙にくっついたままなの?貼ってはがせるなら、台紙にくっついたり、貼った側の紙にくっついたりしそうなんだけど…
A. 台紙とノリの間に、下地を引いてあるからです。
ノリがとれないように、下地を引いてからノリを塗っているとのこと。そりゃそうか。ちなみに、ノリの幅と下地の幅はメーカーによって違いがあって、ズレても大丈夫なように太めに下地を引くところもあれば、ギリギリを目指すところもあるとのこと。あと、束にしたときにノリ面と重なる表面にくっつき防止のはくり剤を塗る場合もある(水性ペンなんかで書いてて、途中で書き心地が変わるのはそれが理由)らしい。なるほど、おもしろい。

Q. ポスト・イットはどうやって束にしているのですか?
A. ごめんなさい、企業秘密です。
これ、昔から疑問だったの。普通の紙は束にするときにトントンと整えたりできるけど、ノリがついてるとできないからどうやってるんだ!と。詳しいことは企業秘密とのことで教えてもらえなかったんだけど、ヒントは「切って飛ばす」だそう。皆さんわかりますか?私はなんとなくわかってちょっとスッキリしました。(あと、教えてもらえなかったことでかえって「いい質問しちゃったなー」とちょっといい気分だったのはここだけの話だ)

この他におもしろかったのは、文具王による「おまえは産業スパイか!」とツッコミたくなるほどのマニアックなふせん講座。

マニアックといいつつ、実験に使っている道具はスプレー缶や万年筆のインクに水や食紅とすべて身近にあるもの。それでいて、各社のふせんの粘着力や書き心地、ノリやはくり剤の塗り方をわかりやすく視覚化してみせるのはさすがの手腕で、私の中のなんでなんで星人が多いに喜びました。

その他の小ネタ。

・3Mは”Minnesota Mining & Manufacturing”の略。その名の通り、ミネソタで鉱石を掘ろうと商売を始めたが、やわらかい石しか出てこなかったので早々にあきらめてサンドペーパーに鞍替えした。当初の目論見と違う方に転がってうまくいく企業文化は創業当時から。

・1981年に日本で発売されたときの広告には「紙くずのようなメモはもう終りです」みたいなことが書いてある。言うことが大胆。

・細長くて片方の端っこに色がついているいわゆる「ふせん」は日本だけの製品。今は貼ってはがせるメモを「ふせん」と言っているが、元々はノリのついてないあの形のやつが「ふせん」だった。

[元記事]

昨年参加したイベントのレポートです。

文房具は普通に使うのも楽しいが、眺めながら「これはどうやって作ってるんだろう?」と想像するのも楽しい。しかし、たいていは想像の範囲を出ないので、このようにメーカーの方に直接答えあわせをさせてもらえる機会は貴重だ。

いざその機会が訪れたときに質問し忘れがないように、日頃から謎を育てておかなければならない。

モレスキンの元絵はこちら。